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 こなたよりかなたまで
 メーカー名:F&C(FC01)
 発売日:2003/12/12
 メーカーホームページ:
http://www.fandc.co.jp/       評価:B−(60点)
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 クリス(吸血鬼の女の子)狙いで購入。F&Cのゲームを買うのは久方ぶりだったんですが,果たしてその出来や如何に。

【システム】C
 システムに関しては,機能面については必要なものがほぼ完備されているかと思います(バックログ,各種ボリューム調整,メッセージスキップの仕様(ページ一括表示,ノーウェイト等)選択etc.)。また,一つ前の選択肢に戻れる機能は結構重宝しますし,縦書き・横書きを選択出来る機能などなかなかユニークな機能も有りました。

 ただ,全般的に動作が重め(いつもはこんな風に感じないんですけどねえ,F&Cの作品は)。特に(1)ノーウェイトにしてもテキストの表示速度が遅い(2)クリックに対する反応がやや鈍い(3)画面効果の切り替わりが遅い(4)メッセージスキップが極めて遅い,この4点は気になるところです。さらに,(5)長時間プレーすると(1)〜(4)の処理速度が更に落ちるのもかなり気になりました。もう少し軽いシステムじゃないと気軽にプレー出来ないし,また繰り返しプレーの際にも支障となります。あと,(6)テキストの表示においてページ一括表示を選択していると,音声・効果音がカットされてしまうのはいかがなものかと思います。最初,音声が無いのかと訝しんでしまったくらいです。総じて,レイアウトに拘るのは大変結構なんですが,その前にもうちょっと使いやすいシステムにして欲しかったですね。△。


【音楽・音声】音楽・音声ともA−
 音楽はBGM・主題歌ともにかなり出来が良い。流石はI'veと言ったところだと思います。特に主題歌2曲は爽やかなバラードナンバーで,かなり聴き応えがあります。◎。

 他方,音声もかなりの出来。男性を含めてフルボイスですが,皆さんお上手で,また配役も上手いので,かなり楽しんで音声を聞くことが出来ます。ただ,折角の音声なのに殆どエロシーンがないので,それが上手くエロに利用出来なかったのは残念ですが。


【絵】B+
 担当は「しゃあ」氏。かなり可愛い絵柄で,個人的には好きですね(特にクリスやいずみは最高!)。淡い独特な塗りと相俟って,かなり魅力的な絵になっていると思います。また,エロ絵も特殊なシチュや艶っぽさこそ無いですが,かなり頑張って描いていたと感じました。ただ,残念なことに,絵柄が一定していない。作中においても,同一人物が一瞬別人かと思ってしまったシーンがしばしばありました。この点はやはりもう少し修練を積んで欲しいところですね。初めて拝見したお名前ですが,今後注目に値する原画家さんではないかと個人的には思っています。


【シナリオ】C−
 「健速」氏担当のシナリオですが,正直微妙かなあ……。取り敢えず,面白くはないです。また,ボリュームも極めて少ない。話が面白くない原因は幾つかあると思うんですが,やはり(1)ノベルゲーに多いテキストの垂れ流しという状況に陥ってしまっている点(2)設定を詰め込みすぎて消化不良になっている点,そして(3)日常会話に力を入れていない点,この3つが大きいと思いますね。

 大して面白くもなく,また読ませる出来でもない日常会話を画面一杯に垂れ流しにされるので,終いにはただマウスをクリックして字を見てるだけ,どいう状態にどうしてもなってしまうんですよね。中盤のクリスとの会話とかはまあまあ面白かったんですが,特に序盤の主人公のモノローグや耕介・佳苗との件が死ぬほど単調でつまらないので,ここで早くも挫折しそうになった,というのが正直なところです。

 また,今作は癌にまつわる暗い話と吸血鬼をめぐるファンタジックな話が混合されているのですが,正直どちらも消化不良になってしまっていると思います。ただでさえボリュームが少ないところに,あれやこれやと設定を詰め込んでしまっているので,結局「何故その設定を入れたのか?」「その設定で何が描きたかったのか?」が不明確になってしまっています。また,両設定が上手く混じり合っていない(分化してしまっている)点や,主人公が癌であるということが上手く描けていない(最初と最後を除き,単なる日常ものADVにしか見えない)点もマイナスですね。結局設定ばかりが先行してしまって,「ただ入れてみただけ」になってしまったのは残念。特に「人の死」という難しいテーマを選択した以上は,もう少しボリュームを増やして丹念に描いて欲しかった。

 ただ,ここまで貶してきましたが,良かった点もあります。それはキャラ立て。単なる萌えキャラで終わっていない点は非常に良かった。クリスやいずみは,単に明るいだけでなく,負の面,弱い面などもシッカリと描けていたのは好印象でした。特にクリスの設定は,他作と少し違っていて(詳細はネタバレ故省略しますが)感心しました。


【エロ】D+
 激薄。ともかくボリュームが少ない(4つしかない)。流石はF&C……と言ったところでしょうか(皮肉)。エロゲーである以上,もうちょっとどうにかならないかなあというのが私感ですね。また,特殊なシチュ等もありませんので注意。あと,童貞君がH時にいきなり経験済みの女性をリード出来るなど,「エロゲーらしい」主人公は本作でも健在で,やってて思わず苦笑いする場面も(w。

 ただ,1シーン当たりの尺・描写はなかなかで,1つ1つの出来自体は,純愛系ゲームとしてはシッカリしている方だと思います。あと,いずみのHで,ちゃんとナースキャップとストッキング(ニーソと判断が難しいですが)を脱がさずHに持ち込んでいたのには感心しました(いずみは声も紫苑みやびさんで案牌ですし)。これがDじゃなくD+評価になった最大の要因ですね。


【結論】B−
 「悪くはないが良くもない凡作。低価格帯とはいえ不満が残る出来」。折角設定や絵,声などが良いのに,それらを上手く使いこなしていないというのが私感です。特に,魅力に乏しいテキストを垂れ流しにしてしまった点や,相変わらずのエロ薄はマズイですね(個人的には,相当実力のあるライターでない限りノベル形式は難しいと思います)。いつものF&Cよりはひかるものがあったと思うのですが,それでもまだまだ。正直,お薦め出来る作品ではありません。発想は良いんだから,もう少しちゃんと作り込んで欲しかった,個人的にはそう思いました。

 萌えキャラ→クリスですね。特に中盤の甘えっぷりや我が儘っぷりは溜まりませんなあ(;´Д`)ハァハァ


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