夏色小町
 メーカー名:Purple Software
 発売日:2003/02/28
 メーカーホームページ:http://www.digicomiket.com         評価:B(70点)
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 美琴の制服絵にやられて購入を決めた本作。初めてイベントにまで足を運んでしまった本作の出来は如何に。

【システム】A+
 必要or有るといいなと思う機能が完備。動作も軽快。機能割付も完璧で,マウス一つで操作可能。細かい調整も出来る。文句なしの出来。大変良いです。

【絵】A−
 担当は「月杜尋」氏&「悠樹真琴」氏。可愛らしい絵柄で◎。特に各キャラのエンド絵などが秀逸。見ていてほほえましくなるような絵でした。エロさ・妖艶さはあまりないですが,純愛ものの絵柄としては大変宜しいかと。個人的には今後も注目。なお,弓道スキーの方は色々絵に文句があるらしいですが,私はわからないので割愛。

【音声・音楽】音声:C,音楽:B+
 音楽は主題歌・BGMともに良くできていると思いました。作品にバッチリ。流石サントラを初回特典にするだけはある,といった感じです。一方,音声は可もなく不可もなくといったところ。美琴等の演技は○でしたが,正直静音とかは…といった感じ。

【シナリオ】B−
 基本的に,美琴とラブラブに→事故で関係悪化→再起へ,というシナリオ。事故後に美琴を捨てて各ヒロインのシナリオに派生していく,という鬱ゲの典型ですかね。ただ,某君望の主人公のように,ひたすらうじうじと考えたあげく,幾度も修羅場が来て結局なかなか決められない,というようなイライラするような鬱ではありません。全体としてはスカッとした,爽快感のあるシナリオです。キャラ立ても十分で,個人的には満足。純愛系シナリオとしては模範的な出来だと思います。とはいっても,やはり鬱ゲなので,他ヒロインでの美琴はかわいそうな境遇。なので,美琴ルートは最後にプレーして,美琴を幸せにしてあげることを推奨します。
 あと,プレー時間を短くしたために,本来4〜5時間で描くものを2時間程度に凝縮した感はあり,やや早足気味になってしまったのは賛否が分かれるところかと。必要なイベントを挟み,ちゃんとシナリオを展開させているので,手抜きではないのですが,ややボリューム不足に感じる方もいるかも。その点時間のない社会人向きですね。

【演出】B
 花火のシーンなどは効果的にアニメーションを使っており,大変良かったと思います。OPのアニメも批判が多いですが,個人的には作品に合っているのではないかと。

【エロ】D
 H1つあたりのCGは十分にありますが,やはり純愛系の常としてエロは薄目。エロ・抜きの実用性を重視される方にはお奨めしかねます。着衣H中心なのは◎。

【結論】B
 「堅実な出来の純愛ゲーム・エロ薄目」。シナリオ・絵・音楽・音声・システム全てのバランスが良く,かつ出来も良いです。純愛系ゲームとしては模範的な出来。ただ,賛否が分かれるのはやはりボリューム不足とエロの薄さかな。最低水準はいっていると思うのですが,やはりもう少し展開にゆとりを持たせてプレーヤーにシナリオを咀嚼する余裕を与え,かつ結ばれた後のラブラブHを追加していれば名作だったのですが。残念。


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