Orange Pocket−オレンジポケット−
 メーカー名:HOOK
 発売日:2003/06/13
 メーカーホームページ:
http://www.hook-net.jp/   評価:A−(80点)
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 綾瀬ナズナ(@北都南)に激しく萌え。それだけで刈ってきてしまいました(w。

【ゲームシステム・内容】
 ごくオーソドックスな純愛系AVGなんですが,一風変わっているのが「RTC」と呼ばれるシステム。これは,同一の選択肢を選択しても,その選択の早さ(早い・遅い・時間切れ)でヒロイン達の反応が違ったり,攻略できるかどうかが変わってくるというもの。つまり会話の“間・タイミング”をAVGに取り込もうという試みで,とても斬新に感じました。単に時間制限を組み込んでいるだけのゲームは多々ありますけど,ここまで上手く活用できているのは初めてのように感じましたね。本当に会話しているかのようで,とても良かったと思います。ただ,これのせいで攻略がやたらと面倒だったんですけどね( ̄∀ ̄;)(ただでさえプレイ期間が長い&選択肢が多いのに……)

【システム】C+
 機能面では文句なし。必要十分な機能が完備&至れり尽くせりなシステム設計で,とても便利でした。ただ,若干動作が重い。特にロード時に時間がかかったのが気になりました。あと,立ち絵や場面が変化する際,音楽がブツ切れになるのもかなりウザかったです(その際,若干のタイムラグが生じるので)。私の環境に依存する不具合なのかも知れませんが,取り敢えずかなりプレイが阻害されたので,システムはこの評価とさせて頂きます。

 (´-`).。oO(一応,私のPCでは推奨環境はクリアしているんですけどねえ……。)

【音楽・音声】音楽:B,音声:A−
 音楽は作品の雰囲気を反映してか明るめの曲調が中心。印象に残る曲とか凄く良いなと思えるような曲はありませんでしたけど,作品には良くあっていたと思います。
 他方音声は全体的に高レベル。流石有名どころを使っているだけあります。ただ,一部の声優さんで演技に「?」な所があったのと,一部キャラで声とキャラがミスマッチな方がいたのは残念。でも酷いという程ではありません。「あ,やっぱ声があると良いなあ」と思える出来だったと思います。◎。

【演出】
 演出は結構凝っていたと思います。先に述べた「RTC」然り,音声や立ち絵の大小(遠くの声は小さく,近くの声は大きく。遠くにいる時は引き気味,近くにいる時はアップで)然り。ごく自然な会話・動作や明るい作風が,演出の妙によって上手く作出出来ていた点は○。ただ,唯一不満を挙げるとすれば効果音が不足していたこと。叩かれた時に「ばしん」とテキストで表示するだけでなく,ちゃんと効果音が欲しかったです。効果音さえあれば演出は完璧だったんですけどね。残念。

【絵】A
 担当は「武田弘光」氏。文句なしです。個人的に萌えゲー・純愛ゲーの絵としてはベストかと思いますね。淡めの塗りも絵の魅力を引き立てていますし,着衣Hの構図もバッチリ。大満足です。

 (;´Д`).。oO(個人的にはナズナや桐子の絵が大当たりでした。゜∀゜)b good job!!)

【エロ】A−
 純愛系にもかかわらず,かなり頑張っている印象を受けました。尺も長いですし,テキスト・絵の描写も丁寧,回数自体も複数回完備と大満足。特に,コスプレゲーかと勘違いするほど(w)着衣Hが充実していた(セーラー服,ブルマー,スーツ,メイド,ナース,着物,水着,魔法少女 etc.)点は◎。刈った段階ではエロ薄いかなあと心配だったんですが,杞憂でした。キャラが萌えるだけに,Hの破壊力は抜群。純愛系H・着衣Hの好きな方には大いにお薦めできますね。
 ただ,唯一不満に残った点は,全員に制服(パッケ絵に描かれている奴ね)でのHがないこと。可愛らしいデザインなだけに,この制服でのHは欲しかった。これさえあれば純愛系萌えエロゲーとしてA評価は確実だったんですけどね。勿体ない。

【シナリオ】B(マターリ萌えゲーが好きな方にはA)
 シナリオですけれども,評価が難しいところです。まず,キャラ萌えゲーとしては一級品。キャラがかなり良く立っていて,滅茶苦茶萌えます。萌えゲーとしてはA評価ですね。また,日常生活をマターリと過ごすゲームがお好きな方にとってもA評価かと思います。ゲーム期間はかなり長いのですが,日常会話が面白く,かつ数的にも充実しているので,プレーしていてかなり楽しいです。基本的に鬱展開なども無いので,純愛系ゲームがお好きな方には問題なくお薦めできます。
 しかし一方で,ストーリー重視ゲーとしては△かと思います。若干の浮き沈みこそあれ,基本的には幸せで楽しい日常生活を延々と送るゲームなので,重大な事件が起こったり話が大きく展開するなどのメリハリがない。話に緩急の差がないので,人によってはどうしてもマンネリで退屈な感を与えかねない,そういうシナリオですね。
 個人的には緩急がしっかりとついている話が好きなタイプなので,キャラに萌え,日常会話をマターリと楽しめはしたものの,やはり話のメリハリの無さから眠くなってしまうことがしばしばありました。なので,シナリオについてはこの評価とさせて頂きます。

【結論】A−
 「マターリ系萌えゲーの良作。思わぬエロの充実度に感心」。キャラが良く立っており,かなり萌えます。また,日常会話なども充実しているため,純愛系ゲームとして楽しめる出来に仕上がっていますし,エロも充実しているので,純愛系にもかかわらず結構抜けます。純愛系ゲームとしてはかなりの良作ではないかと思いますね。
 ただ,システムの重さ・音楽のブツ切れは残念。あと,シナリオのメリハリの無さも評価の分かれるところかと思いますね。ここら辺を克服できていれば文句なかったんですが,残念。

 いろいろありますけど,最終的な結論はナズナ&桐子に(*´Д`)ハァハァということで。モエスギ……。


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