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 瀬里奈
 メーカー名:アトリエかぐや TEAM HEARTBEAT
 発売日:2004/07/23
 メーカーホームページ:
http://www.a-kaguya.com/        評価:A−(80点)
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 お薦め頂いたので購入してみました。かぐや作品はこれが初挑戦になります。メインヒロインの瀬里奈がかなり良い感じの設定だったので期待していたんですが,果たしてその出来は……?


【システム】A−
 かなり模範的な,使いやすくて軽快なシステムになっていたと思います。キャラ別の音声ON/OFF,各種ボリューム調節機能,未既読判定機能付きのメッセージスキップ,リピート機能付きバックログ,メッセージオート機能等,ADVを楽しむ上で必要なものは概ね完備されていたのではないでしょうか。また,動作も頗る軽い&安定しており,さらにフルインストール時にディスクレスでプレー可能になるなど,随所にユーザーの利便に配慮した工夫がしてあるのは◎。ほぼ文句なしの出来になっています。ただ,唯一難点を挙げるとすると,バックログで音声を再生すると延々とリピートされ続ける仕様かな。わざわざクリックして音声を止めない限り延々と繰り返されてしまうため,結構ウザかったです。普通にボタンを押したら1回だけ再生される仕様にしておけば良かったのに,何故こんな意味不明な仕様にしたのか,ちょっと理解に苦しみます。不満な点と言えばこんなものかな。


【音楽・音声】音楽・音声ともA−
 まず音楽についてですが,かなりレベルが高いように感じました。抜きゲーを作っているメーカーと聞いていたので,ちょっと意外でしたが(w。もの悲しい楽曲やちょっと暗めの楽曲が中心で,伝奇風味の本作の作風にピッタリ。BGMとしては完璧ですね。また,効果音を初めとして音響面での演出が充実していたのも特筆すべき点です。蝉・虫の鳴き声や野犬の吠える声に至るまで必要と思われる効果音が過不足無く用意されていた点や,立ち位置の遠近・移動による音の聞こえ方の違いや効果音を入れるタイミング等といった演出上の工夫が十分に成されていた点については,個人的には高く評価したい。さらに音声も男女ともに完備されており(ただ,村人等には音声がないのに「フルボイス」と仕様で謳っていたのは首を傾げざるを得ませんが),そのレベルもかなりのもの。こと音に関しては,制作者側の拘る様が垣間見られるようで感心しました。非常に良い出来だと思いますよ。


【絵・エロ】絵:B+,エロ:A−
 担当は「M&M」氏。私は氏の担当作品をプレーするのは初めてでしたが,絵柄に癖が強く人を選ぶタイプの画風であるものの画力自体は十分で,ことエロ絵としては素晴らしい出来であると感じました。かなり肉感的な絵で,今作のようにテキスト・音声・シチュ面でも丁寧にエロを描写していると,それらとの相乗効果で滅茶苦茶破壊力があります。個人的にはエロ絵としてはやや苦手な絵柄ではありましたが,エロいという点では否定のしようがありませんでした。

 ただ,個人的にはエロ絵よりも一般の絵の方が魅力的でしたけどね。特に瀬里奈の添い寝のCGの可愛らしさとか,瀬里奈が蛍の中で微笑むCGの美しさはもう反則。あれはホント,良いですなあ。

 エロの面でも,ベーシックな内容が中心であまり奇抜なものはありませんが,極めて丁寧に描写されており,抜けるのは間違いありません。特にシチュエーションの面では,和姦系のシチュを中心に一部寝取られや精液便所化,輪姦等,キツメのものを織り交ぜてきているので,かなりエロい出来になっています。中でも瀬里奈の寝取られは,瀬里奈の魅力を十分に描ききった後に突然やってくるので,その手の趣味がお有りの方にとってはかなり良いのではないでしょうか(反面,苦手な方にとってはこれほど厳しいエロも無いでしょうが)。また,1回に何ラウンドもHを繰り返す等,エロに凄まじくボリュームがあった点や,殆ど無修正と変わらない卑語など,エロに関しての拘りが随所に見られて感心しました。

 しかし,やはり着衣H的にはかなり服装が限定されていて厳しい出来なのは事実。今作は基本的に和服と夏服でのHしかなく,それ故どうしても着衣H的に趣向が限られてしまうのは難点です。私は和服には興奮しないたちなので,厳しい評価にせざるをえませんでした。これで同ブランドの「最終痴漢電車2」なみに抜ける着衣Hが完備されていたら,個人的にはそれだけで本作の総合評価をAにしたんですが,うーん,残念(ただ,本作のシナリオ上,制服やスーツ等の着衣Hは入れにくいので,仕方ないといったらまあ仕方がないんですが)。あと,顔の絵柄・デッサンが安定しなかったのもマイナス。正直,別人かと思うような絵もありましたねえ。特に一般の絵や立ち絵とエロ絵との間での差が激しかった(一般絵に比べてエロ絵は従前のM&M氏の絵に近く,より癖のある絵柄になってしまっている)のは個人的には気になったところです。


【シナリオ】B−
 担当は「神無月ニトロ」「もみあげルパンR」「速水漣」各氏。で,出来の方ですが,「作品全体からにじみ出る伝奇物としての雰囲気や,前半までの謎や不可思議さ・不気味さに満ちた展開は良いんだけど,後半部に入って謎を解明していくところになると急に展開が早くなり,結果ただ謎の真相を垂れ流しておしまい,みたいになってしまったのが残念」というのが私感です。

 舞台となる村のおかしさや,そこでの息の詰まるような閉塞感に充ち満ちた生活を描いた前半部の展開は秀逸。一見単なる田舎の農村に見えて,しかし実際にはどこか歪で外にいる間は気を抜けないような,そんな不気味さが良く表現出来ていると思います。また,それと平行して,メインヒロインである瀬里奈の魅力を引き立てるようなエピソード・イベントをふんだんに盛り込み,プレイヤーに瀬里奈に対する愛着を持たせることに成功している点も,そのあとのストーリーの展開(GOODルート・BADルートともに)に有意義に働いているのではないかと思いますね。てか,可愛すぎですよ,瀬里奈たんは……(;´Д`)ハァハァ

 しかし,問題は後半部。前半部がじっくりと時間をかけて舞台となる村の不気味さやおかしさを描写し,さらにキャラの造形に尽力していたのに対し,後半部では前半部に時間をかけて描き出したそれらを有効に利用することなく,なかば投げ捨てるかのようにして無理矢理話を収束させようとしてしまったため,「えっ,もう終わり!?」という印象をプレイヤーに与えてしまいがちなのが極めて残念です。後半部に入ると突然「あれはこうだったんだ,そしてそれはああなんだ」みたいにどんどん謎が明かされてしまうため,プレイヤーとしては自分で謎を解いている感覚を味わえず,結果ただお芝居を観ているだけのように感じてしまうことすらあると私は思います。また,折角マルチエンディングを採用しているのにエンディング間での役割分担(どのエンディングでどの程度ネタばらしをするのか,その際にどうやって他のルートで明かされる謎のネタバレにならないようにするのか)の調整が不十分なため,すべてのエンディングを見ずとも(それこそ1つエンディングをみるだけで)話の全容がおおよそ分かってしまうのもマズイです。個人的には瀬里奈GOODエンドを見ただけで話の真相が概ね分かってしまい(そしてそれは当たっていたわけですが),そのあと他のルートをプレーしていても,あまり新鮮さが感じられなかったのが非常に残念でした。

 素材としては非常に良いと思いますし,作品の歪な雰囲気も凄く好きなんですが,後半部の進め方の悪さがそれらを台無しにしてしまった感があります。ホント,勿体ないですなあ。


【結論】A−
 「単なる抜きゲーではなくシナリオや演出にも拘ることで,ゲームとしての総合的な完成度を上げることに成功している。ただ,着衣Hの不十分さとシナリオの展開の悪さがネック」。エロに重点を置きつつも,それ以外の面にも一切手を抜いていないのは高く評価出来ます。今回はシナリオと着衣Hの出来映えを勘案して比較的厳しめの評価としましたが,作品としては良くできていたと思いますよ。今後は,今作のようによりゲームとしての総合性を高めつつも,そこから更に一歩進めて,エロやシナリオの精度・魅力を増すよう頑張っていって欲しいものです。

 マイ萌えキャラ→勿論周防瀬里奈たんですよ? 腹ぺこお嬢様に(;´Д`)ハァハァ



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