失楽の神女 メーカー名:MBS Truth 発売日:2002/08/30 メーカーホームページ:http://www.teck.co.jp/truth/ 評価:A(90点) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― |
体験版の出来が良かったので,発売を心待ちにしていた作品です。前作「失格医師」で手痛い目にあった手前,おっかなびっくりの面も有ったのですが……。 【システム】C システムは必要な機能が完備されています。また,今回からセーブ・ロード画面にシーンの画像も記録できるようになったので便利。ただ,セーブ・ロードの処理がやや重いのが気になりました。あとマッハ級のメッセージスキップも困りもの(後者はOHPに修正ファイルあり)。 【音楽・音声】音楽:B+,音声:A+ 音楽については,主題歌「夢常の舟」(PaPa's Pleasure)の出来が素晴らしいですね。あの念仏チックな楽曲が,作品の雰囲気・デモの演出にピッタリとマッチしているように思いました。あと,BGMも出来自体は平凡ですが,雰囲気に合っています。 音声に関しては,豪華声優陣&テックアーツ初のフルボイスで個人的には文句なし。ただ,一部北都南や海原エレナのCVが,音量を調整しても聞き取りにくかったのがやや問題か(音声と音楽の音量バランスがおかしい点があります)。あと,最大の問題点は,これだけ凄い布陣で臨んでいながら,それが売りになっていないところで……(´Д`; 【絵】A 担当は「一宮正樹」氏。他社の「サキさん」で原画をなさった方ですね。個人的には好みの絵柄。塗り等も問題なし。絵柄に良くあった塗りだと思いました。ただ,流石に伊月の目はでかすぎですね(w 【テキスト】 テキストも機知に富んだもので,大人の笑いを提供してくれます。あからさまなギャグはないんですが,さりげない言い回しで笑わせてくるタイプのテキスト。洒脱な感があり,洗練された,エロゲには珍しいテキストだと思いました(「失格医師」のクソテキストがウソのようだ……)。 ただ,ライターの世代からか言い回しが若干古くさい(オジンくさい)のと,最近鬼畜系が中心だったせいか,純愛系のシナリオなのにHシーンの時,女キャラにやたらと命令口調だった(「〜しろ」とか)のが少し気になりました。 (´-`).。oO(あと,近代経済学の授業でマルクス経済をやるのは((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル) 【シナリオ】A まず結論から言わせて頂ければ,「猫柳まんぼシナリオが受け入れられる人は,悪いこといわないからやっとけ」です。今回はいつになく設定・シナリオ構成が丁寧で,正規ルートを終えると作品世界中のすべての謎に対し(ライターなりの)回答が与えられるので,「灰被り姫の憂鬱」等で賛否両論のでた消化不良感は殆どありません。また,ベテランライターらしく,しっかりとした世界観が築き上げられており,伝奇物として満足のいく作品になっていたと思います。読んでいて思わず先が気になる,そんな出来だったのではないかと。 ただ,前半の日常のマターリぶりに比べて,後半怒濤の勢いで話が展開していくこと,さらにその後半部が主人公のあずかり知らぬところでどんどん進んでいってしまうこと,以上2点から,プレーヤーが置いて行かれてしまう恐れがあります。ここら辺は賛否両論かと思いますね。また,細部の設定の詰めの甘さや細かな矛盾が気になる方や,まんぼ氏独特のマターリシナリオに抵抗のある方はやや違和感を感じるかも。 【エロ】A エロは着衣Hが多く◎。特に,制服のままの恭子とエッチしまくるのが良かった。1日に朝昼晩と3回も恭子とHする主人公は,猿みたいで素敵すぎ(w。 着衣Hの詳細としては,(1)服装は制服(ブレザー系)・私服・ウェイトレス・巫女服・民族衣装(?)が中心,(2)極めてH時の着衣率が高く,中にはパンツをずらす以外全く制服を脱がさない(胸すら出さない)でのH(恭子など)もある,といったところ。特に(2)はGood Job!と賞賛の声を送りたい。着衣Hスキーなら間違いなく満足出来ると思いますね。 それと,母娘3Pの怒濤の親子丼は圧巻。親子丼スキーは必修かと(ただし,これは殆どが全裸H)。 ただし,どちらかというと和姦系の方がリキが入っており,レイプの描写は弱かったかもしれません。あと,夢(妄想)を題材にした作品なので,夢妄想不可の輪姦スキーには辛い。さらに,「気持ちよければそれでよし」「女が勝手に股を開く」というまんぼ節が許容できないと,MBS TruthのHは基本的に受け入れられないでしょう(まんぼ節は,一般的な輪姦属性や(処女)凌辱属性とは大きく異なるので)。ここら辺は人を選ぶところかも。 それと,売り(らしい)「どこでもエッチ」は正直…… д`;) 【結論】A シナリオ自体の出来が良く,読み応えがあった作品(ボリュームも極めて大きい)。キャラも立っていて良かったと思います(私的には渡瀬恭子,松野恵魅,ライネの3人が良かったな)。個人的にはとても楽しめました。思わず先が気になってしまった作品です。シナリオを重視する方・話をじっくりと読む方にはお薦めです。ただ,猫柳氏独特の世界に入って尻込みしないことが必要かもしれませんが。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― レビューデータベースに戻る |