うちの妹のばあい
 メーカー名:イージーオー
 発売日:2003/05/30
 メーカーホームページ:
http://ego.product.co.jp/       評価:B(70点)
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 別に妹属性はないんですけど,メインヒロインの絵がなかなか良い感じだったので,たまたま空き時間に秋葉に行った時刈ってしまいました。

【システム】A
 システムはいつものVisual Arts謹製で文句有りません。機能充実・動作軽快・安定で,安心してプレーできます。また,シーン回想だけでなく,エンディング回想や各エンディングへのヒント機能などを完備している点もとても良かったと思います。あとはメッセージスピードの微調整が出来れば完璧だったんですけどね。

【音楽・音声】音楽:B−,音声:B+
 音楽は可もなく不可もなくといったところだと思います。取り立てて言及すべき点などはありませんが,ゲームの雰囲気には良く合っていたと思います。
 他方,音声についてはVisual Arts系でよく見かける方が中心で,良かったのではないかと思います。一部演技に不十分な所がある方もいらっしゃいましたが,概ね満足のいくものだと思いました。特に,メインヒロインの優香の声は声質・演技ともベストマッチだと思いました。

【絵】B−
 担当は「風見春樹」氏。独特な絵柄の原画家さんだと思います。個人的には義妹の優香を,「いかにも妹だ」みたいな半ば記号化されたロリ絵で描かず,ちょっと大人びた絵柄で描き出した点はとても良かったのではないかと思いました。総じて可愛い系の絵柄で,とても宜しいのではないかと(好みにもよりますが)。ただ,絵柄が安定していない点は残念(特に立ち絵での顔の表情)。

【シナリオ】B
 担当は「おるごぅる」「無頼寿あさむ」両氏。話の骨格としては「昔はお兄ちゃん子だった義妹が最近兄に対して冷たい→そのことに心痛める兄が,昔のように義妹に心を開かせるよう奮闘」というもの。
 で,その出来ですが,妹ゲー・萌えゲーとしては悪くない(否,結構良い)と思います。特に,(1)本当は好きなのに,色々な理由から義兄に対して素直になれない義妹の苦悩が良く描けている点,(2)ソ○倫対策で「妹→義妹」と置き換えただけ,というような良くある妹ものではなく,義妹の設定を持ち出す必然がある点,以上2点は大変良かったです。また,メインヒロインの優香(素直になれない系の義妹)はしっかりとキャラが立っており,やっていて萌えられる点も個人的には良かった(個人的に,素直になれない系って好きなので)。
 ただ,(1)基本的に大きな事件などは起きず,淡々と日常生活を送るゲームなので,途中で飽きてくる可能性がある,(2)happyエンドルートで某「怖い人」を登場させるのがかなり蛇足気味になっている(個人的には必要ないと思いました。むしろ逆に登場させることで話のリアリティを損ねているようにも感じましたね),(3)badエンドルート(=寝取られ)が滅茶苦茶気分が悪い,以上3点は評価の分かれるところかと思います。特に(3)はキャラ立ての巧さ故にそう感じられるんですが,個人的にはここまで胸くそ悪いのは久方ぶりでしたね。事前情報ではわかっていたものの,やはり遭遇すると鬱でショボーンな気持ちになります。
 個人的には,キャラ立てが上手く萌えるゲームだとは思いましたが,話自体はあまり面白いとは思いませんでした。少なくとも読ませるゲームでは無かったです。

【エロ】B+
 エロは純愛系にもかかわらず濃いです。特に,「処女・童貞同士の不慣れな初H→Hに病みつきになってサルのようにHを繰り返す」,このようなタイプのHがお好きな方には◎かと思います。あと,かなりどぎつい寝取られが連発されますので,その手の属性をお持ちの方にも満足行く出来となっているのではないかと。
 ただ,HCGの使い回しが多い(特にH回数の多い優香)のは少しマイナスかな。

【結論】B
 「処女な義妹といちゃつくAVGゲーム。寝取られには要注意」。全てがバランス良く合わさった良作かと思います。萌えゲーとしては結構な出来ではないかと。ただ反面,そのせいでbadルートでの寝取られは半端じゃないつらさなので,寝取られ×な人は要注意。鬱展開と萌え展開が混ぜ合わさった作品なので,ちょっと人を選ぶかもしれませんね。


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