娼女接待
 メーカー名:イグニッション
 発売日:2003/10/17
 メーカーホームページ:
http://www.cd-bros.co.jp/ignition/   評価:B(70点)
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 サンプルで見た着衣H絵に惹かれて購入。巷では余り(否,殆ど)話題になっていなかったようですが,個人的には発表当初からかなり期待していました。

 なお,私の攻略メモはこちらにあります。プレーの際の参考になれば幸いです。

【システム】A
 非常に使いやすい。メッセージスキップ(未既読判定あり)・バックログ(音声再生機能あり)・音声の個別ON/OFF機能・音量の詳細調整機能ありetc.と,かゆいところに手の届くシステムになっています。動作も軽快で,一度も落ちたり動作不安定になったりしませんでした。頗る安定・軽快・便利なシステム周りになっています。非常に洗練された設計だと思いました。

 ただ,(1)ディスクレスプレーが出来ない点,(2)ややメッセージスキップが遅めな点(SkipキーよりもCtrlキーを押した方がスキップ速度は速くなります),以上2点のみ不満かな。でもまあ,全体としては文句なしと言っても差し支えない出来だと思いますね。


【音楽・音声】音楽:C+,音声:B
 音楽については可もなく不可もなくといったところですね。これは聞き応えがある,みたいな曲は無いですが,これは酷い,無かった方が良かった,みたいな曲もありませんでした。取り敢えずBGMに徹していた感がありますね。ただ,Hシーンでの音楽が明るすぎてちょっと違和感を感じたことは付言しておきます。なお,ボーカル曲はありません。

 他方,音声についても並〜やや良レベル。目立って上手いと思った方はいませんでしたが,棒読み状態な方は皆無で,良い具合にエロシーンをもり立ててくれていたのは良かった。日常会話も聴き応えがあったし,標準以上のレベルはキープしていたのではないでしょうか。


【絵】B
 描写角度によっては顔が崩れていた時があったのと,やや服装の配色がキツメ(制服の赤とか緑とかが原色に近くて派手すぎる)のは気になりましたが,そんな不満を吹きとばすくらいに着衣H絵が良かったです(詳細は【エロ】の項で)。時折挿入されるデフォルメ絵も可愛かったし,エロ絵以外の日常絵もよかったので,絵的には満足しています。


【エロ】A−
 着衣Hマンセー!! ゜∀゜)b GOOD JOB!!

 サンプル絵を見て以来,着衣Hにはかなり期待していましたが,その期待は裏切られなかったですねえ。コスチュームこそ制服が殆どで,あとは水着・スーツ・ウェディングドレスなどが若干あるだけですが,構図が頗る良い。特に涼子との初H(制服を殆ど脱がさないでの騎乗位)やラブホテルでのH(靴すら脱がさずに組み伏せて,がに股に開かせた上でそのままのしかかって即挿入),澄との屋上でのH(壁に手をつかせてバックから)や体面位H(胸元だけ開けて後は脱がさずに抱き合ったまま挿入)などは珠玉の出来。私としては抜きまくりました。また,最低でもニーソ(黒のオーバーニーソ。上部に一本白い線が入ってアクセントが効いている。「Lost Passage」でもそうだったけど,こういうデザインのニーソは太股の肉感がよく表現できるので,個人的にはニーソの理想型に近い)は必ずつけて事に及んでいます(制服H時)。ここら辺は流石ですね。私感では制作者側の着衣Hへの拘りを見たような気がしました。大変結構なことです。◎。

 あと,Hの種類については,若干凌辱系のHはあります(涼子の輪姦ビデオやメインヒロイン3人の処女破瓜Hはやや凌辱色が強い)が,基本は和姦。最初のうちは嫌がってますが,すぐにエロエロになります。H時においてヒロインに悲壮感とかは原則ないので,凌辱系がダメという方にも問題ないと思いますね。また,寝取られ等も一切無いので,その手のシチュが苦手な方にも安心。さらに,レズプレーやアナルH,放尿も完備。特にアナルHがある時にはちゃんとオマンコとアヌスを描き分け,アヌスにローターを入れたり挿入したりする様を克明に描いていました。この点に関する拘り・徹底ぶりも個人的には好印象。

 ただ,着衣H以外の点については若干不満の残る点もありました。(1)チュパ音についてもちゃんとあるんですが,基本的には控えめで,あまりチュパチュパと音をさせていません。また,(2)卑語(「オマンコ」「チンポ」等)がちゃんとあるのは悪くないんですが,消しがやや強めなのと,消しの音が間抜けで思わず気が抜けてしまう点はちょっとマイナスかもしれません。この2つに拘りのある方は若干注意された方が良いかも知れませんね。

 でも,全体としてはかなり満足。着衣Hスキーの方で,本作の制服に違和感のない方には買いでしょう。個人的にはかなり抜かせて貰いました(というか未だに現在進行形で抜いていますがw)。


【シナリオ】B
 驚いたんですが,意外なことにシナリオ・テキストもなかなか出来が良いです。最初の導入や学園娼婦の設定こそ突拍子もなく聞こえますが,話全体としては純愛系の王道(ただし,話の作り方自体は比較的丁寧で話に破綻等も有りませんでした)。なので,いわゆるシナリオ重視ゲームのような,読ませるシナリオでは決してありませんが,キャラへの萌えや愛着をかき立てる事に関してはかなり有効に機能していたのではないかと思います。また,H中の会話や日常会話も意外と面白くて,やっててくすくす笑ってしまったり,にやにやとしてしまうことがしばしばありました。ヒロイン同士でもちゃんとやりとりがあるので,読んでて楽しかったです。あと,最終的にはどのルートも後腐れなく終わる(ネタバレ故詳細は避けますが,取り敢えず鬱展開は皆無だと申し上げておきます)ので,鬱展開がダメな方やハッピーエンドが好きな方にはいいのではないかと思いますね。

 それに対して問題はボリュームの薄さなんですが,これは明らかにゲームシステムに起因するものです。わかりやすく言えば,「一般的な場所移動型ADVゲームから,場所移動フェイズを一切カットしたもの」とお考え頂ければ宜しいかと思います。つまり,普通の場所移動型ADVゲームは

   場所選択1→イベント1→場所選択2→イベント2→場所選択3→イベント3→………

 という繰り返しをするのが普通ですが,本作では

   場所(ヒロイン)選択→イベント1→イベント2→イベント3→………(以下イベントのみ続く)

 というように,場所(ヒロイン)選択の手間を一切省いて,連続して(通常であったら分散して見させるイベントを)一気にプレイヤーに見せてしまうのです(ですから,いつの間にか別日に変わっててどんどん話が進んでいくこともしばしば)。これは,最初の段階で個別ルートを決定してしまう(攻略メモ等も参照して頂くとわかりやすいと思います。ただし,当然攻略メモはネタバレ有りですので要注意)ことが大きく影響しているのだと思います。

 ですから,普通だったら30分くらいかかるイベント量を10分くらいで見させてしまうことになり,結果ボリューム不足の感に陥ってしまうのです。けれども,ウザイ場所移動やフラグ立てに拘泥することなく,ヒロイン達とのやりとりを楽しめる,そしてすぐに彼女たちとHを満喫出来るので,私は却ってこちらの方が好印象でした。ADVにありがちな作業感が無かったのは,個人的には高く評価したいところですね。

 それと,全く関係ないですが,作中(涼子ルート)で

   「じゅ,獣姦……」
   はじめて見る。
   これが獣姦というやつか……
   うわ……どうしよう!? ソフ倫通らねーじゃねーかっ!?

 というやりとりがあったんですが,これはいいんですかねえ,雄図グループなのにw。取り敢えず,涼子が犬に組み伏せられているこのシーンのCGがあったら,このメーカーは神だったということは申し上げておきましょうかねえw(別に挿入していなくても構わないから)。


【結論】B
 「堅実な出来の着衣Hゲー良作。ただしボリュームの薄さは賛否両論かも」。個人的にはかなり抜かせて貰ったし,話も(こう言っては何ですが)予想外に楽しめたので高めの評価とさせて頂きました。エロを充実させつつも,エロ以外の+αもちゃんと考えている,堅実な出来のエロ重視ゲーだと思います。ボリュームが薄めで1プレイのプレー時間が少ないことは賛否が分かれるかも知れませんが,個人的にはサクッと短時間でプレー出来ていいのではないかと思いました。

 エロゲーはエロくなきゃだめだが,でもエロだけだと飽きるという方や,忙しくてプレー時間がなかなか取れないので,サクッと短時間で楽しめるゲームがやりたいと思われている社会人の方などにはお薦め出来ます。取り敢えず,OHPの絵を見て気に入った着衣Hスキーや和姦スキーの方には案牌ではないのかと思いますね。個人的には良い買い物をしたと思っています。以上です。

 マイ萌えキャラ→古谷涼子かな。大人びているけど実は可愛い性格,というのが個人的にはツボ。


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