痴漢者トーマス
 メーカー名:Xuse【吟醸】
 発売日:2003/08/01
 メーカーホームページ:
http://www.xuse.co.jp/       評価:B(70点)
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 メーカーデフォ。あと,お馬鹿なタイトルと痴漢に不釣り合いな萌え絵に惹かれて購入しました。

【ゲームシステム及び内容】
 フィールドを行ったり来たりしながら女の子を捜し出し,痴漢バトルで籠絡して肉奴隷にする事が主なゲーム内容。痴漢SLGということですが,あんまりSLG要素はないです。……てか,何ゲーだ,これ……? 基本的に,落としたい女の子の表示される場所をクリック→痴漢バトルで勝利(バトルが無い場合もある)→Hイベント,をこなして,各ヒロインとも「最終話」まで終わらせれば攻略完了なので,ゲームの難易度自体は低いです。また,全ヒロインとも同時攻略可能(エピローグは攻略済の子に限り,タイトル画面で自由に閲覧可)なので,セーブ&ロードを繰り返せば,1回のプレーで概ね全てを終わらせることも可能です(ただし,1回でフルコンプというのは無理だと思いますが)。なので,時間の無い人間には助かりますね。
 また,痴漢バトルは,触ったり撫で回したり舐めたりといった一連の痴漢行為を,実際にマウスを使って追体験してみようというもの。これは上手い発想だなあと個人的には思いました。従来の痴漢ものはただ選択肢を選ぶだけのものが多く,臨場感もなにも無かったですからね。特に,乳を揉んだ時,マウスの移動速度に対応して乳揉みアニメーションの動きが速くなったり遅くなったりしたのには感心。「満淫電車」の卑語バトルも変わってて面白いと思ったんですが,今作もそれとはひと味違ったゲームシステムで,なかなか考えたなと思いましたね。
 ただ……,やっぱ飽きるんですよね,何回かやっていると。最初は斬新に感じるのですが,何回かやっているとマンネリ化してきて,作業めいてきます。また,2周目以降も痴漢バトルを飛ばせないのは面倒。個人的にはもう少し痴漢バトルの数を抑えるか,2週目以降は飛ばせるようにした方が良かったのではないかなあと思いました。

【システム】A−
 いつもの機能充実・動作軽快・常時安定なザウスのシステムで,安心してプレーできます。独特な機能割り付けですが,一度でもザウスのゲームをプレーしたことのある人にとっては使いやすいのではないでしょうか。ただ,不満な点として,
 (1)メッセージ消去が面倒  一度システムメニューを呼び出してからでないとメッセージ消去ができません。バックログなどと同様に,メッセージウインドウ脇のボタンで一発消去出来ると良いなあと思いました。これはザウス作品共通の不満ですね。
 (2)痴漢バトルを2周目にも飛ばせない  これは前述の通り。「モレスター・ノヴァ」(一発で勝てる必殺技。Lv.10で修得)を使えばかなりプレー時間を短縮できますが,それでもやはり時間がかかってウザイですね。
 (3)ディスクレスプレー不可  やはりヌキゲーはHDDの片隅に入れておいて,気が向いた時に立ち上げてサクッとプレー→抜く,というのが本来だと思うので,ディスクレスで出来ないのは残念。
 以上3点だけ挙げておきます。後は文句なしでした。

【絵】B+
 担当は「みかみたかし」氏。とても可愛い絵です。いかにも萌えゲー向きな絵で痴漢,というのは激しく興奮しますね。特に霞やアンナのデザインは個人的には◎でした。あと,乳関係のアニメーションが,一枚絵と何の不自然さも無くマッチしていた点も○。ただ,絵がやや不安定(絵によっては別人に見えたりする)なところと,キャラの描き分けが不十分な(皆同じような顔に見える)点,弥生(未亡人)のような年配キャラが全然年配に見えない(大人の色気が皆無)点はマイナスかな。

【音声・音楽】音声・音楽ともA−
 流石音楽には定評のあるザウスだけあって,音楽面では全く問題がありません。痴漢ものには不釣り合いなほど出来の良い音楽が揃っています。また,ザウス好例のサントラ同梱で,好きな時に聞き返すことが出来るのも嬉しい。◎。
 他方音声も高レベル。北都南お姉さんや一色ヒカル女史,カンザキカナリ女史など,演技には定評のある方が中心で安心して聞けます。また,配役も適当で,キャラと声が合わないと言うことも無かったですね。ただ,個人的には,弥生のボソボソとしたしゃべり方と,地の声と演技の声が混在して割れ気味な蘭の声には馴染めませんでした。

【シナリオ】D
 担当は「青野克也」氏。まあ,痴漢ものの常ですが,話自体は全くなし。ただ痴漢をするだけ。また,いくら痴漢しても周りの人間が一切注意しないなど,どう考えても現実じゃあり得ない事が多いですね(個人的には,ここら辺の痴漢野放しな設定は×ですね。痴漢のスリリングな面が出ていないので不十分だと思います)。なので,シナリオに期待したらダメだと思います。
 あと,タイトルから,「馬鹿ゲー」独自のお馬鹿な行動と笑いを期待していたんですが,本編はあまりお馬鹿な要素がありません。ひたすらまじめに痴漢行為を行っていきます。なので,お馬鹿要素も余り期待しない方が良いです。なんか全般的にまじめなテキストなんですよね。まじめに痴漢やお馬鹿を語っても……という気はしました。

【エロ】A−
 エロは充実の一言。着衣・処女・卑語・ロリ・フェラ・アナル・パイズリ等,多くのHシチュをそろえている点は◎。また,テキスト描写も丁寧で良い。何より,着衣Hの充実度には感涙。特に霞との図書館での制服H(2回あり)は,痴漢バトルも併せて珠玉の出来かと思います。あれで何回抜いたかわかりません。Good Job!
 ただ。ただ一つ不満を挙げれば……何故アンナが全裸Hのみなの?。・゚・(ノД`)・゚・。 折角最高のデザイン(露出度の高い黒短パンルック+黒いロングブーツ)なのに……。何故上着を脱がす!?  何故短パンを脱がす!?  何故ブーツを脱がしてHするんだっ!!!??? ……はぁはぁはぁ……。すいません,興奮してしまいました……。「ああいう露出度の高い服は,脱がさずにずらしてそのまま挿入するためのコス」「ソックス・ブーツ・ストッキングは当然脱がさずにHする」が信条の私としては,この件に関してだけは許容できませんでした。痴漢ものだからといって(否,痴漢ものだからこそ),何でも脱がしゃあいいってもんじゃないだろうに……。いつもは「わかってる」ザウスだけに,今回はガッカリ。前々からアンナの着衣Hは期待していたのに……。°゚(;つд⊂)゚°。 アンナも含め,エロ自体の出来は良かっただけに,この件が改善されてさえいれば文句なしでAだったんですけどねえ……。せめてブーツだけでも履かせていれば少しは違っていたのに……。

【結論】B
 「お手軽お馬鹿系エロのみゲー」。エロに関しての充実度は凄いの一言。個人的にはアンナ関係での不満もありましたが,総じて着衣Hゲーとしてのレベルは高いです。手軽にサクッとプレーできますし,容量も余り食わないので,ヌキゲーとしての出来は良いと思いますね。ザウスの丁寧な作品作りにはいつもながら感心します。ただ,エロ以外の+α(例えばストーリーや笑いなど)に乏しい点はマイナス。良くも悪くも典型的なヌキゲーだと思いました。

 最抜きキャラ→早緑霞(制服のデザイン・脱がし方・描写角度・シチュ全てが◎。抜けました)


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