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 キャッスルファンタジア〜聖魔大戦〜リニューアル
 メーカー名:Studio e.go!
 発売日:2000/12/22
 メーカーホームページ:
http://www.studio-ego.co.jp/        評価:A−(80点)
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 この前プレーした「キャッスルファンタジア〜エレンシア戦記〜リニューアル」の出来が頗る良く,前作もやってみたくなったので急遽購入。シナリオ面では「エレンシア戦記」よりも高評価の作品だけに,かなり期待してプレーしました。果たしてその出来や如何に。
 なお,今回は特別に「エレンシア戦記リニューアル」との評価比較も行ってみたいと思います(青色になっている部分が比較箇所です)。

【ゲームシステム及び内容】
 基本はADVですが,戦闘時のみタクティカルSLG(?)になります。戦闘については,バトルフィールド上を移動→敵を攻撃して殲滅という,良くあるタイプのゲームですね。Studio e・go!作品でも,「ピュティア」などはこのシステムを採用していたように記憶しています。
 難易度調整は適当だと思います。易しすぎず難しすぎずで(私は,基本的にはスムーズに進みましたが,ガヤック戦やデュシス戦などでは何回か負けてしまいました),やる気が起こらないということはありませんでした。しっかりと難易度につき配慮されていた点は◎ですね。あと,画面のイフェクトなども充実していて,良くできているなあという感を受けました。
 [エレンシア戦記との比較]エレンシア戦記は機械任せにする場面が多々ある(戦闘はオート中心で,行動の指針のみプレイヤーが指示するシステムのため)ので,個人的にはこちらのゲームシステムの方が頭を使ってプレーできたと思う。ただ,どうしてもこのシステムだと個人が決闘をしているという印象しか受けず,「戦争」をしている感じがしない(人が入り乱れ争う混乱状況が作出出来ていない)点は残念。その点ではエレンシア戦記の方が上かもしれない。

【システム】C−
 動作自体は安定しており○。ただ,やはり数年前の作品だけに,システムに関しては貧弱。特に気になったのが(1)バックログがない,(2)メッセージスキップがよく中断してしまう,(3)急にBGMの音量が上がる時がある,(4)メッセージスキップに未読・既読判定がない,(5)プレー中終始CD-ROMへのアクセスがあるため,ドライブに過度の負担がかかる,以上5点。
 あと,一回クリアした戦闘については次回からはスキップできる機能があります。ここら辺の配慮はありがたい。でも,微妙に構成員が違うだけで別戦闘の扱いになってしまうので,実際には余り役に立ちませんでした……(典型例は裏シナリオでのソミアルートとそれ以外のルート。ソミアがいるかいないかの違いだけで,殆ど同じ戦闘を繰り返す羽目になったのは大変でした)。繰り返しプレーをするには結構しんどかったです。もうちょっと融通を利かせてくれたら使いやすくなったのになあというのが私感ですね。
 [エレンシア戦記との比較]システム面では到底エレンシア戦記には敵わない。戦闘スキップについても,あちらは一本道なので1回クリアすれば十分なのに対し,こちらはただでさえ話が枝分かれする上に,別戦闘扱いのものが多く,何度も戦闘をクリアしないといけない点が結構な負担になった。

【音楽・音声】音楽:A−,音声:A
 まず,音楽は良くできていたと思います(個人的にはあまり主題歌は好きではありませんが)。特に戦闘シーンの音楽は良い感じに戦闘時の躍動感を出していて○(個人的には「戦いのとき」のサビや「風」なんかが良かったです)。また,裏シナリオでのラストバトル(第26章「新天地」での連戦)で,戦闘時に挿入歌「CASTLE FANTASIA」が流れるんですが,この演出が非常に良い。「BALDR FORCE」の時も感じたんですけど,やっぱこういう演出は好きだなあ。
 次に音声については文句なし。実力派の声優陣が勢揃いで,安心してその演技を楽しむことが出来ます(個人的には,冷静な時と怒った時,壊れた時の演じ分けが見事だったアリアとかが特に良かったですね)。ただ,時折標準語としては発音のおかしい箇所が散見された点はやや気になりましたが(特にヒューイ)。
 [エレンシア戦記との比較]音楽・音声とも,出来はエレンシア戦記と同等ないしエレンシア戦記の方がやや上だが,使い方(演出や声のキャラとのマッチ具合)は本作の方が上だと思う。音楽の使い方・音声のキャラとのマッチ具合とも,本作は文句なし。

【絵・エロ】絵:A−,エロ:B
 担当は「山本和枝」女史。独特の絵柄ながら,可愛くて綺麗な絵です。総じてレベルは高い。また,今回は珍しくエロ絵にも色気があり,大変良かったです(夜のシーンが多かったのも一助になっているのかも)。特にアリアやジュディ,ソミアとの着衣H絵の具合は◎。山本女史の絵だといままで余り抜けなかったんですけど,今作はかなり抜かして貰いました。エロのテキストは薄目ですし,回数も1回しかないですが,今回は着衣Hの充実度(特に軽鎧系)と処女破瓜演技の良さで満足ですね。
 ただ,唯一残念なのは立ち絵。アリアの入浴を覗いた後の場面やソミアエンド,キャラウェイがデュシスに食事を食べさせるシーンなどで顕著ですが,一枚絵と立ち絵の不整合がかなり目立ちました(例えば,上の例だと順に,一枚絵だとバスローブを来ているのに次に表示される立ち絵では鎧姿,病気で寝込んでいるために一枚絵では寝間着を着ているのに次の瞬間忍衣装の立ち絵に変わる,立ち絵だと鎧姿だったのに一枚絵では普段着,など)。ここら辺は,もう少し立ち絵を増やすなどの工夫が欲しかったところです。
 [エレンシア戦記との比較]一枚絵の綺麗さ・塗りの細かさはエレンシア戦記の方が上。しかし,エレンシア戦記ではデッサンが崩れて別人にしか見えない絵が散見されたので,その点は×。また,エロ絵のエロさ・構図の良さ・着衣Hの具合も本作の方が勝る。他方立ち絵は,両作品とも服装に関しては一通りしかなかったが,エレンシア戦記では本作と違って鎧々したデザインでなかった(=普段着としても通用する)こと,立ち絵を表示するタイミングが上手く計算されていたことなどから,一枚絵との不整合から生じる違和感を感じなかった点で,エレンシア戦記に軍配が上がる。

【シナリオ】A−
 担当は「西出明久」氏。シナリオの詳細についてはネタバレ故語りませんが,一言で言い表すなら「敗者の物語」。私は「エレンシア戦記」という「勝者の物語」をプレーした後このゲームをプレーしたので,その対照的なシナリオにちょっと驚かされました。
 話の展開はファンタジー系戦争ものの王道そのもの。斬新な着想や意外な話の運びなどはありませんが,2国間の惰性化した戦争に表象される世界を丁寧に描ききった点は高く評価したい。また,ヒューイという達観した,プレイヤーの感情移入がしがたいキャラクターを敢えて主人公に配することで,2国間の主義・主張・思惑を客観的に把握する視座をプレイヤーに提供し,あたかも歴史物語を読むかのようにプレイヤーに感じさせるようし向けている点は,個人的にはとても良かったと思います。「エレンシア戦記」が(真)エレンシア軍という一つの固定した立場から戦争を見ていたのに対し,本作ではヒューイというある意味どの立場にも属さない中立的なキャラクターを介して,色々な角度から一つの戦争を俯瞰している。このどちらの見方が正しい・優れているというのは一概には言えないと思いますが,少なくとも共通して戦争をテーマに扱っていながら,作品ごとにその見方を変えるというのは評価されて良いと私は感じました。
 ただ,何点か気になった点があるのも事実ですので,ここではそれについて述べたいと思います。
 (1)話の展開が類似している   本作品には大まかに言って2つのルートがあります。一つはルーシエラ軍に寝返る表シナリオ,もう一つは第三勢力を志向する裏シナリオ。表と裏の展開は全く異なるため,別物として楽しめます(つまり,一本のゲームで二つの話が楽しめるわけですね)。しかし,両シナリオでの各ヒロインのルートは展開が殆ど同じで,エロシーンの有無(ソミア除く)とエンディングが若干異なるだけなので,繰り返しプレーしてコンプする気力が沸きにくい点が難点。また,ヒロインとの個別イベントも余り多くなく,いつのまにか攻略ヒロインが決まっていたということが良くあったのも△かな。
 (2)終盤の展開が唐突でおざなり(特に表シナリオ)   表シナリオの最終章(第22章「崩壊」)で特に顕著。突然に話が急展開してデュシスと暗黒神の件になるのは,それまでの話と全く毛色が違うためにかなり違和感を覚えるとともに,置いて行かれた感を抱きました。また,裏シナリオでもデュシスの結末が話の上るのですが,これについてもあまりに突然な話で,ある程度表シナリオをクリアしておかないと全く話がわかりません。ここら辺についてはもう少し配慮が欲しかったところです。
 (3)ギャグが滑り気味   ヒューイの存在は話の編み方には良い影響を及ぼしているのですが,反面,ギャグのツッコミ役としては力不足。あの達観した性格のために,全てなあなあで済ましてしまっている側面があるため,ギャグの冴え具合としては△になってしまっています。また,「エレンシア戦記」のベンジャミンの様な狂言回しのキャラクターもおらず,話全体も暗めであるため,総じてギャグは滑り気味と言えるでしょう。
 全体的に見て,話のレベルは高いと思います。ただ,結論の付け方と話の展開の似通い具合,滑り気味のギャグがややマイナスですね。
 [エレンシア戦記との比較]具体的な内容については上の記述を参照のこと。話の出来・深さは本作の方が上。また,話が一本道ではなく二通りのバリエーションがある点も良い。けれども,緩急(シリアスとコメディ)のバランスやギャグの冴え具合で言えばエレンシア戦記の方が上か。また,エレンシア戦記は各ヒロインごとに日常会話が充実していたために,一本道シナリオでも繰り返しプレーする気力が起きたが,本作は日常会話の不足・展開の似通い具合・戦闘スキップの使いにくさから,複数回プレーする気力がおきにくい点がマイナス。

【結論】A−
 「レベルの高い作品だが,所々にやる気を殺ぐ欠点があって繰り返しプレーしづらいのがマイナス」。評判に違わぬ高レベルな作品で,やっていてとても満足でした。話・絵・音声・エロすべてを満喫できたのは大変良かったです。ただ,システム関係の不十分さなどで繰り返してプレーするのが憚られるのは残念。古い作品故にしょうがない面はありますが,もう少しどうにかしていれば,もっと良い作品になったのになあと思いました。大変惜しい作品だと思います。

 私の萌えキャラ→キャラウェイなどもいいですが,やっぱりジュディとアリアかな。


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