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 不確定世界の探偵紳士Rebirth!
 メーカー名:Abel Software
 発売日:2004/05/28
 メーカーホームページ:
http://www.abelsoftware-jp.com/        評価:B(70点)
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 「ミステリート」とセットで購入。前からやってみたいなと思っていた一作なんですが,果たしてその出来や如何に。

【ゲームシステム及び内容】
 「ミステリート」同様,基本はADV(「EVE」等,探偵ものADVでは良くある画面総当たり式)です。情報を集めて推理し,正解を探し当てる(正解の箇所をクリックしたり,制限時間内に正解の場所に移動したりする形で)ときもありますが,正直「ミステリート」に比べると頭を使う要素(推理の難解さ等)は少ないかな。ただひたすら移動していれば解決することが多かったので,「ミステリート」をやった後だとやや物足りない感じがしたのも事実ですね。

 しかも,一見自由度が高いように見える作りでありながら,実際は縛りがきつくて決まった展開でしかストーリーを楽しめないのもなんだかなあ,と思います。これなら初めから「ミステリート」のようにストーリーを固定してくれた方が,次はどこに行ったら良いんだろうと意味も無く悩まずに済んで良かったのに,というのが私感ですね。

 あと,本作は「ミステリート」と違って場所移動は画面をクリックすることで行います。しかし,これがわかりにくい。海の見える公園のように移動先が背景上で明確に示されていれば良いんですが,例えば中華街入り口から御剣邸やミレミアムホテルへ移動するときなんか,どこをクリックすれば行けるのか分からずに最初はかなり難儀した記憶があります。やはりここら辺は不親切ではないかなあと思いますねえ。


【システム】D
 システムについても「ミステリート」と同様のものを積んでいますので,その長所・短所ともそのまま本作にも該当します。基本的には使いにくいシステムです。特に(1)セーブが原則探偵事務所内でしかできない点,(2)ロードがタイトル画面でないと出来ない(ロードする際にはいちいちタイトルに戻らないとダメ)点,(3)起動時に毎回ディスクチェックがある(「蒼色輪廻」と同様のSTAR FORCE Copy Protection Systemを搭載しているため)点,以上3点は最悪。もうちょっとユーザーのことを考えたシステムにして欲しかったというのが本音です。特にセーブ&ロード関係が使いにくかったです。ただ,「ミステリート」と違って,(1)セーブ数が10個に増えた点,(2)クリア後所定条件を満たせばCG・シーン回想が可能になる点,以上2点は良かったのですが。


【音楽・音声】音楽:B,音声:B+
 音楽についても「ミステリート」と共通のものが中心で評価は変わりません。特筆すべきものはないですが,作品の雰囲気にはよく合っていて良かったと思います。また,効果音などの使い方も巧みで,特に海御寺邸内なんかでは上手い具合に恐怖心などを煽っており,やっていてドキッとすることもしばしば。ここら辺は効果的だったと思いますね。

 他方,本作では男性も含めて音声が完備。後述する通り艶技が殆ど無いため,喘ぎ等の上手さについて評価が難しいところですが,日常会話などについてはかなり出来が良いです。特にミントの無感情っぷりやそれの氷解度合いなんかが上手く演じられていたのには感心しました。中に棒読みに近い声優さんが散見されたのは残念な所ですが,全般的には満足できる出来だったと思います。……あ,悪行の演技は別格ということで。てか,流石にあの配役は……ねえ(w(どうみても小次郎だしw)。


【絵】B+
 担当は「芹沢克己」氏。個人的には好きですねえ,この人の絵は。アダルト系というよりは可愛い系主体の原画家さんです。旧作の田島氏の絵も好きなんですけど,やっぱ芹沢氏の方が可愛さという点では上なんじゃないかと思います。特にミントなんかの可愛さは反則(w。量的にも結構充実していましたし,個人的には満足しています。ただ,(1)Hが少ないためにエロ絵が少なめなこと,(2)絵柄の乱れが散見されたこと,以上2点は残念。特に(1)は期待していた項目だけに,期待はずれな気すらしてくるんですよねえ……。


【エロ】E
 「ミステリート」と同じリアクションで恐縮ですが,エロ狙いの方,はっきり申し上げましょう。本作もエロは地雷です。流石に「ミステリート」のようにエロが2回ぽっきりということは無いですが,でも今回も似たようなもの。基本的に,エロは数回挟まれる「ミントの夜のお勤め」のみ(しかも描写は中途半端)。その他のキャラとのHもあることはあるんですけど,肝心なシーン(本番など)になったところでいきなり省略されてしまいます。伏姫や涼子などとのHを期待していた私としては,肩すかしも良いところ。本気でソフトを投げ割りたくなったくらいです。明らかにコンシューマにエロのさわりだけつけてお茶を濁したのが見え見えで,噴飯ものもいいところですね。こんな体たらくなエロを出すくらいなら,いっそR指定ないし全年齢対象にして売ってくれた方が,まだ諦めがつくと思うのですが。ちょっと流石にこれはなあ……。ガッカリ。


【シナリオ】B+
 決して話は悪くありません。展開にもメリハリがついていますし,またキャラクターも魅力的なので(特にミントは最高! 最初のいかにも機械っぽい無機質な反応が,徐々に氷解して愛情を抱く様の描写なんて良かったなあ)やっていて飽きたりすることはありませんでした。昨今のシナリオの水準でいえばかなりのものではないかと思います。適度に萌えを供給しつつも,主には話自体でプレイヤーを楽しませる,そういうシナリオの本来あるべきスタンスを貫いている点は高く評価したい。

 ただ,(1)展開の仕方に「何でもあり」的な姿勢が垣間見られて興ざめすることが多かった。ネタバレ故詳細は語りませんが,ハードボイルド系・探偵ものの展開を貫くのでは無しに,突然お化けや奇跡みたいな「トンデモ設定」「非現実・超常現象的設定」に話が飛んでしまうのには閉口。折角探偵ものに没頭していたのに,突然お化け等が出てきてその雰囲気がぶち壊されることがしばしばあったのはとても残念です。ここが「ミステリート」よりもシナリオの評価を下げた最大の原因と言えます。私は,別に設定の甘さとか犯行手口の稚拙さみたいな細かいことは気にしないのですが,話の方向性が一貫していないでなんでもかんでも持ってきてしまおうという姿勢には余り感心できません。ここら辺,例えば「MISSION OF MURDER」などとも共通している点だと思いますね。

 また,(2)各イベント同士の繋がりが若干希薄な点も不満です「ミステリート」は各話,そしてそれぞれの登場人物がお互いに上手く結び付き合い,思わぬところでそれまでの話や設定が効いてくるような伏線の貼り方の妙があったのですが,本作にはそれが余り無く,どちらかというと独立した話の寄せ集め的に思えてしまったのは残念。例えば麻衣子のように,最初と最後だけ出現してあとは話に絡んでこない人物がいるなど,悪行&ミント+α以外のキャラをあまり有効に活用できていない印象を受けました。

 以上のように,「基本的にレベルは高いのだが,ちょっと話の持っていき方が強引すぎて興ざめする」,というのが本作のシナリオに対する評価と言えるのではないでしょうか。


【結論】B
 「ゲームとしては面白いのだが,エロゲとしては失格。終始設定がブレるストーリー軸や舐めきったエロの省略も大問題」。やっていて楽しかったのは間違いないんですが,露骨にコンシューマにエロシーンの最初と最後だけをくっつけてお茶を濁した的な姿勢が見えるのには感心しませんでした。また,現実的な路線を徹底せず,突然超常現象等を絡め出す,その一貫性の無さにも違和感がありましたね。個人的には探偵もの路線を徹底して欲しかったです。

 superバリューパックとして「ミステリート」とまとめて買われたなら良いんでしょうけど,本ソフトを単発で買われた方,とくに芹沢絵でのエロを期待して買われた方には不満が残る出来だったと思います。私もエロを期待していた口だったので,ちょっとガッカリしてしまいました。うーん,もう少しどうにかならなかったのかなあ……。

 マイ萌えキャラ→文句なしでミント御剣! 是非皆さんも「ミントの夜のお勤め」モードで萌え狂ってくださいな(w


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