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 ままらぶ−ひとつ屋根の下愛情たっぷりADV−
 メーカー名:HERMIT
 発売日:2004/10/29
 メーカーホームページ:
http://www.will-game.com/hermit/        評価:A(90点)
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 購入動機は企画・シナリオの担当が「丸戸史明」氏だったから,これに尽きます。今回はどんな話が繰り広げられるのか,かなり楽しみにしていました。


【ゲームシステム及び内容】
 2,3個程度の選択肢の中から1つを選ぶという,ごくごくオーソドックスなADVゲーム。基本的に狙っているキャラに関係のあるものを選んでいけばいいので,攻略は容易です。攻略できずにイライラすることなく,気軽に話を楽しめたのは非常によかったと思います。


【システム】A
 機能的には全く問題ありません。バックログ機能(音声再生可能)やメッセージスキップ(未既読判定あり),各種カスタマイズ機能(音量や表示速度など),オートセーブ及びクイックセーブ機能等を完備し,非常に使いやすかったです。また,動作も終始安定していて◎。かなり模範的なシステムだと思います。前作「FOLKLORE JAM」で問題にした動作のモッサリ感・もたつきや,画面表示及びメッセージスキップの遅さ等もちゃんと改善されており,感心しました。

 ただ,ちょっとだけ注文をつけるとすると,(1)非アクティブ時にメッセージスキップも有効にして欲しかった(音声やBGMは有効なんですが,メッセージスキップは非アクティブにすると止まってしまう),(2)右クリックでも文字ウィンドウが消去できるとよかった(個人的に,どうしても右クリックで枠を消去してしまおうとする癖があるもので……),この2つかな。でもまあ,総合的に見れば,かなりの出来だと思いますよ。


【絵・エロ】絵:B+,エロ:A−
 担当は「ヤマ★びっこ」氏。非常に癖の強い(特に口元),個性的な絵を描かれる方です。好き嫌いが分かれる絵だと思いますが,今作について言えば作品の雰囲気とぴったりはまっていてよかったのではないでしょうか。正直,絵柄が終始安定していない点(特に崩れ気味な顔の描写や,Hシーンでの乳のバランスの悪さ(でかすぎて絵柄が狂っている)など)や,立ち絵とフェイスウィンドウの表情に不一致が見られる点,フェイスウィンドウの可愛さ・デザインの良さに比べて立ち絵の絵柄が狂い気味な(口が半開きで惚けたような表情をしていたり,そもそも顔のパーツの配置が悪かったりする)点など,気になったところは多いですが,コメディタッチな絵を中心に「おっ,これは良いな,可愛いな」と思わされる絵が多くて,個人的には気に入っています。

 また,エロに関しては「FOLKLORE JAM」よりもかなりよくなっていると思います。特に涼子とのHは最高で,童貞君の筆下ろしシチュ(焦って入れてもすぐに出してしまう→主人公落ち込む→涼子が慰めて何度も再挑戦)から可愛らしい未亡人を何度もイかせてしまうシチュに至るまで,純愛ベースのあらゆるHが楽しめます。また,着衣H的にも,ウェディングドレスや着物などをあまり着崩さない状態でことに及んでおり,◎。ストッキング等もきちんと描写していて個人的には感心しましたね。抜きゲーとしてはやや厳しいところがあるかもしれませんが,純愛ADVのHとしては質・量ともになかなかの出来で,私としては何度も抜かせて頂いたのでかなり満足しています。

 
【音楽・音声】音楽:C,音声:A+
 音楽は並レベル……でしょうねえ,流石に。楽曲的に優れているな,と思う曲は無かったように感じました。個人的には良い意味でも悪い意味でも気になった曲はゼロですね。ただ,アメリカンホームコメディ的な作風にはよく合っていたとは思いますが。あと,あの主題歌も私としてはちょっと……って感じでした(まあ,ここら辺は人によるとは思いますが)。

 他方,音声に関しては珠玉の出来。男女ともにフルボイスですが(主人公を除く),演技力・キャラとのはまり具合ともに完璧。どのキャラも個性的で癖の強い,演じるのが難しそうなものばかり(特にかおり(@一色ヒカル)など)でしたが,どの方も文句のつけようのない演技をしてらっしゃって大満足。特に,まきいづみさんのちょっと舌足らずで甘ったるいしゃべり方が涼子にぴったりで,台詞を聴くだけで一々萌えてしまってなかなか先に進めませんでした(w。いやあ,ごちそうさまって感じです。大変結構な出来だと思います。


【シナリオ】A+
 担当は言わずとしれた「丸戸史明 with 企画屋」氏。キャラクターの心理描写や造形(特にクール系やツンデレ系のキャラの造形),テンポのよい台詞回しの妙に関しては右に出るものはいない,と個人的に思っているライターさんですが,今回も非常に出来がよくて面白いシナリオだったと思います。

 今作は今までの氏の作品(たとえば「V.G.NEO」「FOLKLORE JAM」などのように,伏線を駆使してストーリーを編んでいくタイプの作品)とはちょっと毛色が違っていて,明確なストーリー展開みたいなものはなく,各話読み切りのドタバタ劇の詰め合わせでシナリオが構成されています。作風的にも大半がアメリカンホームコメディのようなノリでサクサクと進んでいくので,テンポよく,あたかもTVドラマを見るかのように話を楽しむことが出来ます(演出上でも,画面効果やレイアウト等でTVドラマっぽさをだそうと腐心している様が作中随所に垣間見られます。演出にしっかりと力を入れているのは前作同様感心しますね)。でも,だからといってコメディ展開ばかりかというとそうでもなく,たとえば涼子ルートのようにハラハラさせられたり心苦しくて胸が詰まるような感を受けたりと,バランスよくメリハリをしっかりとつけて話を展開するので,結構ボリュームのあるシナリオですが読んでいて飽きません。

 また,キャラクター同士で交わされる会話も軽妙洒脱でかつ畳み掛けるように展開されていくので,会話が活き活きとしているのはいつものことながら凄いなあと感心しました。それに何より,キャラクター自体がみんな魅力的なんですよね。はっきり言ってどこかおかしいキャラばっかりですが,そのおかしさがプレイしていて不快感やイライラに繋がらず,かえってキャラクターの魅力を引き立てているのには驚きました。こんな奴ありえないだろ,とか思っても,最終的には良いキャラだなあと思っちゃうんですよね。涼子なんか,はっきり言って設定的にはオバサンですけど,プレーしているともう可愛くって可愛くって……。マジでどうしようもなかったです(勿論,褒め言葉ですよ?)。

 以上のように,シナリオに関してはほぼ完璧な出来だと思います。ただ,予めご注意頂きたいのは,(1)上述したように,今作はストーリーで楽しませるタイプのシナリオではないため,大作志向の方やストーリー性を重視される方には向かない点,(2)共通ルートが長めである点(基本的に,最終話近くでやっと個別ルートに分かれるのであって,大半は共通ルートになっています),(3)作中のギャグが結構人を選ぶ微妙な出来なので,合わないと辛い点(知識の多寡で面白さにぶれがあり,また,作中のギャグ自体,ネタそのもので笑わすというよりはキャラクター同士の掛け合いの中でクスリと笑いを誘うものが多い。個人的にはこういうギャグは好きですし,大いに笑わせてもらったんですが,人によっては全く笑えないということもあり得ると思います),以上3点。また,問題点としては(4)誤字が散見される点が挙げられます。たとえば「お兄ちゃんに変わって詫びを入れさせてもらうわ」とか「学生は勉強が本文です」などが好例ですが,本作では特にわざと誤字をしてそれをネタにギャグをとばすシーンがあっただけに,結構こういった意図せざる誤字は気になりました。

 ただ,いろいろと述べましたが,全体としてみれば殆ど文句のつけようのない,そんな出来だったと思います。一般的なストーリーゲーとも萌えゲーとも違う,まさにドタバタコメディーを堪能させてもらったので,私としてはかなり満足させてもらいました。◎。


【結論】A
 「丸戸史明氏のシナリオの妙が冴えわたるドタバタコメディ系良作。エロ・システム・音声も高レベルな上に値段も安めなので,お買い得度はかなり高い」。8,800円の価格帯で出しても十分通用するくらいの,高レベルの作品です。シナリオとエロという,エロゲーに必須の要素がかなりの出来の良さである上,システム周りなどもしっかりしていて快適にプレーできる点,かなり好感触でした。8,800円だったら上で述べた欠点を差し引いてA−(85点)評価にしようかと思ったんですが,6,500円という価格帯でこれだけの作品を出してきた,という点を好感してA評価としたいと思います。氏の「ショコラ」などに比べると人を選ぶジャンルなので一概にプッシュすることは出来ませんが,非常に出来のよい作品だと私は思います。私と感性が近いという方には,大いにお薦めしたい一作ですね。

 マイ萌えキャラ→そりゃあ,あんた,藤枝涼子さんに決まってるじゃないですか。あんな可愛すぎるオバサンにだったらあたしも(ry。まきいづみさんの声で「このケダモノ」って囁かれちゃったときにはもう  ど  う  し  た  ら  い  い  ん  だ  って感じでした(w。いやあ,マジで可愛いわ,涼子さん。



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